屋根修理で失敗しない!見積もりの注意点と依頼の流れ
目次
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はじめに──「安い=正解」ではない。見積もりは“読み解き方”が9割
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浜松市で屋根修理が必要になる背景と、費用の考え方
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まず押さえるべき見積用語と費用構成(足場・下地・本体・付帯・諸経費)
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見積書で失敗が起きる典型パターン7つ
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正しい見積依頼の流れ:無料相談からレポート受領まで
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現地調査はこう行います(当社はドローン不使用・屋根に上って点検/ゴムハンマー打診も不使用)
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メニュー別の“相場の目安”と判断基準(応急・部分補修・塗装・カバー・葺き替え・雨樋)
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追加費用が発生しやすい「落とし穴」──事前に潰すコツ
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2~3社の見積を“正しく”比較するチェックリスト
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予算を最適化する3点セット:補助金・保険・低金利ローン
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依頼前に準備しておくと見積が早く正確になる情報
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契約~施工~引渡しの時系列(はじめてでも迷わない)
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よくある質問 Q&A
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かえルーフの“見積品質5つの約束”
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まとめ──「根拠のある見積」で、屋根修理は必ず成功する
1. はじめに──「安い=正解」ではない。見積もりは“読み解き方”が9割
「A 社 98 万円、B 社 120 万円。とにかく安い方で」――これが失敗の入口です。
屋根修理の見積は、工法・範囲・材料グレード・数量・保証・写真台帳の質によって、同じ“修理”でも中身がまったく違います。
総額だけを比べると、必要な工程を抜いた“薄い工事”に誘導され、数年で再修理→結果的に高くつくことが少なくありません。
2. 浜松市で屋根修理が必要になる背景と、費用の考え方
浜松市は潮風(塩害)・強い日射と紫外線・台風/からっ風という三重苦。
塗膜の粉化→素地露出→サビ・割れ→ビス緩み→雨漏り、と進行が早く、都市平均より2~3年早いメンテ周期が適正です。
費用は「①足場」「②下地補修」「③屋根本体の施工(塗装/張替)」「④付帯(雨樋・板金・棟換気)」「⑤諸経費・保証」で構成され、“どこに、どれだけ”費やすかで寿命が大きく変わります。
見積もりは“コストではなく投資配分表”と捉えると判断しやすくなります。
3. まず押さえるべき見積用語と費用構成(足場・下地・本体・付帯・諸経費)
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足場・養生:安全と品質の前提。昇降・メッシュ・運搬撤去までを含めるのが標準。
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下地補修:野地板の増し張り、防水紙(ルーフィング)交換、ビス打ち直し、サビ落とし・パテ補修。
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本体工事:塗装(下塗り/中塗り/上塗りの3工程が基本)またはカバー/葺き替え。
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付帯工事:棟板金交換、雨樋交換、雪止め、棟換気、破風・鼻隠し塗装など。
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諸経費・保証:現場管理費、近隣挨拶、写真台帳作成、保証書発行、廃材・運搬、消耗材。
この5つが別行で明記されていない見積は要注意です。
4. 見積書で失敗が起きる典型パターン7つ
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「一式」表記だらけ:数量・単価が不明。比較不能。
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下地記載がない:上から塗る/張るだけ。中身が劣化したまま。
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塗装の工程が2回塗り:下塗りがない、または膜厚の規定がない。早剥離の典型。
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材料名・型番・色番号・缶数が無記載:同名グレードでも性能差が大きい。
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付帯を後回し:雨樋・棟・換気が別途で、あとから高額に。
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保証書の範囲と年数が曖昧:雨漏り/材料/施工の区分が無い。
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写真台帳無し:前中後の記録がない=品質管理が弱い。
“安いけど薄い”見積に共通する特徴です。
5. 正しい見積依頼の流れ:無料相談からレポート受領まで
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無料相談:症状・築年数・屋根材・過去工事・保険加入をヒアリング。
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訪問予約:希望日時を確定。雨天順延や夜間連絡の可否を共有。
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現地調査:屋根に上って点検(詳細は次章)。屋根裏も確認。
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口頭ダイジェスト:その場で写真を見せ、危険度 A~D と応急要否を説明。
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レポート提出:3営業日以内に PDF で「写真・原因・放置リスク・推奨工法3案・概算費用・想定工期・保証」を提出。
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相見積のコツ:同じ仕様書で2~3社に依頼し、公平比較。
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最終調整:工程・近隣挨拶・支払条件・保証書文面を確認して契約。
“急がば回れ”。この流れを踏めば高い確率で失敗を避けられます。
6. 現地調査はこう行います
かえルーフは資格保有のスタッフが実際に屋根へ上がり、目視・触診で細部まで点検いたします。
点検内容の例:
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棟板金・継ぎ目・ビス頭の浮きや隙間の有無を手で押さえて確認
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スレートや金属の塗膜粉化、ヘアクラック、サビ範囲を撮影
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可能であれば屋根裏に入り、湿度と木部含水率を計測
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必要に応じて屋根表面温度も計測し、熱ごもり状況を把握
この “五感+計測” により、写真では写りにくい初期劣化まで拾い上げます。
7. メニュー別の“相場の目安”と判断基準(応急・部分補修・塗装・カバー・葺き替え・雨樋)
あくまで浜松市内での一般的な目安として解説します。
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応急処置(シート養生・簡易シール):3~5万円。台風被害や漏水が止まらない時の一時対応。長期利用は推奨しません。
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部分補修(棟板金交換 15m/瓦差し替え 10 枚/スレート差し替え):3~15 万円。局所的な不具合で下地が健全なら有効。
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屋根塗装(遮熱シリコン~無機ハイブリッド、30 坪):50~85 万円。築 8~15 年のスレート・金属向け。下地が腐朽していないことが前提。
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カバー工法(スレート→軽量金属、30 坪):120~150 万円。既存を残して上から重ねる。廃材が少なく工期短め。下地含水が高い場合は不向き。
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葺き替え(瓦→金属、または金属→新規金属、30 坪):160~200 万円。野地板増し張り・防水紙全面交換で 30 年級の安心。耐震性も向上。
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雨樋交換(2階建て一棟):18~35 万円。オーバーフローや歪みがひどい場合、屋根工事と同時に。
判断の軸は「残す価値のある下地か」「あと何年住むか」「耐震や断熱も同時に向上させたいか」です。
8. 追加費用が発生しやすい「落とし穴」──事前に潰すコツ
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野地板の腐朽:表からは見えにくい。屋根裏の含水率計測や、小面積の試し剥がしで事前確認。
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合板の増し張り枚数:現場で増えることがある。単価と上限枚数を事前に合意。
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板金の下地木(貫板)劣化:棟交換のついでに樹脂製や防腐材へ交換すると再発防止に。
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足場の再設置:範囲変更で足場やり直し…は痛い出費。工事境界を図面と写真で確定。
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廃材・残材の処分:重量や車両費で増減。**“処分まで含む”**ことを契約書に明記。
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近隣対応:車両や騒音でクレーム対応が発生する前に、事前挨拶と工程表配布で予防。
追加が出ても揉めないよう、単価表と発生条件を契約書に添付しましょう。
9. 2~3社の見積を“正しく”比較するチェックリスト
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診断の精度:屋根に上ったか。屋根裏を見たか。写真枚数は十分か。
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仕様の一致:塗装なら膜厚・塗布量・工程数、カバー/葺き替えなら断熱・ルーフィング種別・通気の有無までそろえる。
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材料の透明性:メーカー名・商品名・型番・色番号・缶数/㎡数・板厚が記載されている。
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保証の実態:雨漏り/材料/施工の3区分と年数、免責条件、対応時間。
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写真台帳:前・中・後で最低 150 枚以上、データ納品がある。
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工程表:天候リスクや予備日、近隣挨拶の担当が明記されている。
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総額の解釈:安い理由、高い理由を言語化できているか。
この“基準化”をすれば、価格差の正体がクリアになります。
10. 予算を最適化する3点セット:補助金・保険・低金利ローン
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国の住宅省エネ 2025:遮熱塗装・断熱・太陽光・蓄電池の同時改修が強い。
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静岡県の耐震補強支援:瓦→金属への軽量化や耐震金物で上限枠が狙える。
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浜松市の住環境向上リフォーム:定額交付で取りこぼしなく。
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火災保険・地震保険:風災・飛来物の復旧は対象。足場を共通利用してコストダウン可。
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リフォームローン(低金利):金利 0.6%台なら遮熱・断熱の光熱費削減で実質黒字も現実的。
申請は着工前が原則。当社は無料代行で失敗を防ぎます。
11. 依頼前に準備しておくと見積が早く正確になる情報
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築年数と屋根材の種類(スレート/金属/瓦)
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過去の工事履歴(年・内容・業者名)
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気になる症状の写真(遠景とアップ各2~3枚)
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雨漏り時の状況(雨量・風向・出現場所・回数)
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火災保険の加入状況(証券番号があると早い)
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ご希望(予算上限・優先したい性能・工期)
問い合わせメールにこの6点が入っていれば、初回見積の精度が一気に上がります。
12. 契約~施工~引渡しの時系列(はじめてでも迷わない)
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ご契約:範囲・仕様・金額・工程・保証を確定、契約金(必要な場合)。
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近隣挨拶・足場設置:工程表配布、駐車・物干しへの影響説明。
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下地確認・写真着工:屋根に上って再確認、相違があれば施主承認を得て進行。
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本体工事:塗装/カバー/葺き替え。毎日、進捗写真を共有。
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付帯工事:雨樋・板金・換気。
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完了検査:立会い、瑕疵是正、清掃。
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引渡し・保証書・写真台帳納品:USB/クラウドでデータお渡し。
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アフター:3年・6年・10 年の無料点検を予告通知。
工程の見える化が安心と品質を生みます。
13. よくある質問 Q&A
Q. 相見積は嫌がられない?
A. 正しい比較は歓迎です。仕様が整っていれば、当社の強み(下地重視・保証・台帳量)が伝わります。
Q. 2回塗りと3回塗り、何が違う?
A. 下塗りの有無と膜厚です。3回が標準。2回は剥離リスクが高く、当社では採用しません。
Q. ドローンでサッと撮れば早いのでは?
A. 当社はドローンを使いません。実際に屋根へ上って、手で確かめ、カメラで細部を記録します。ゴムハンマー打診も行いません。
Q. 工期はどれくらい?
A. 塗装5~7日、カバー7~9日、葺き替え10~12 日が目安(天候順延あり)。
Q. 支払いはどうなる?
A. 総額や工期に応じて、着手・中間・完了の分割。補助金や保険金と連動する計画も可能です。
14. かえルーフの“見積品質5つの約束”
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屋根に上って点検(屋根裏も可),ドローン・打診は不使用
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写真台帳 150 枚以上と、原因・リスク・対策を1枚で把握できる要約シート
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3案提示(応急/延命/根本)と、費用・耐用・補助金の根拠明示
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内訳の完全明記(数量・単価・型番・膜厚・板厚・保証年数)
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申請無料代行(補助金・保険)、完工後 10 年の無料点検スケジュール化
“見積の透明性=工事の透明性”。ここを妥協しません。
15. まとめ──「根拠のある見積」で、屋根修理は必ず成功する
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浜松市は劣化スピードが速い分、下地と防水の質が寿命を決める。
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見積は総額でなく中身(範囲・工程・材料・数量・保証・写真)で比較する。
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追加費用は発生条件と単価を事前に文書化すれば怖くない。
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補助金・保険・低金利で予算は 1/3 まで圧縮できるケースが多い。
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屋根に上って点検し、根拠あるレポートを出す業者を選べば、失敗はほぼ防げる。